夜中の警告アラーム

私は人工呼吸器です。人の呼吸を助けます。とある病院のとある患者に人工呼吸器が付きました。人の呼吸に合わえて呼吸を助けることができます。患者の肺の硬さや肺が換気した空気の量を観測できます。臨床工学技士が機械の設定を調節できます。ある日の夜、夜勤帯の看護師さんの会話。「なんか、最近の機械ってよくわからないのよ。」「そうそう、こんな人工呼吸器を患者につけるなんて、もったいないし使い方がわからないね。」とのとき、換気量低下でアラームが鳴りました。私が患者の呼吸が悪くなったのを教えたのです。「なんか鳴ってるよ」「うるさいから、アラームを止めましょう。」パチとアラームが止められました。患者の状態は悪化しているのに!!次の朝、患者さんは安らかに永眠されました。

心停止と死亡確認

僕は、心電図モニターです。不整脈や重症患者に装着されます。重症患者でもう死亡確認だけするときにはたらいていることが多いです。さてある患者の終末を説明します。人工呼吸器と昇圧剤が点滴され、患者さんは意識不明です。ご家族は、寄り添うことも多いですが夜間ともなる病院から自宅に帰り待機しています。夜中の2:00ひっそりとしたところです。心電図モニターの私は患者の脈が20台に下がったことを夜勤看護師に伝えます。看護師は医師に連絡し、ご家族に連絡します。このとき血圧は測定できません。心臓はポンプの機能を停止しているのです。ご家族が病院に到着するまで僕は働き続けます。6:00ご家族と医師で患者さんの死亡確認をしました。僕はやっと電源が切られて眠れます。看護師さんと私は2時間よく働きました。患者さんは天国にいたのですが。。。

電子化と老人のリストラ

私は、電子カルテ。病院の患者のことを記録するものです。私を使ってくれる先生や看護師さんから私はモテます。どこの病院も電子カルテの端末は職員に対して圧倒的に少ないからです。入力をするのが早い人はいいのですが遅いと使えない人が出てしまいます。おじいちゃん先生やおばあちゃん看護師は使えません。早く音声入力にするといいのですが、意外と進歩が遅い病院では採用は未定です。病院ではk-ボードが使えない職員は解雇されていきます。電子化は老人に冷たいこともあるのですね。

夜中の病院

私は病院の中にある監視カメラ。私は24時間玄関やエレベータなどを監視している。患者さんのお部屋や更衣室には設置されていない。私は職員と患者や患者の家族がいつ病院や病棟に入ったか、出たか観察しています。朝8時ごろは200人近くの人が入り夕方6時ごろは200人近くの人が出ていきます。夜間は20人程度が出入りします。何の問題もなさそうですが友達の心電図モニターに聞いたところによると夜間は患者40人に対して2人程度の看護婦さんと患者100人に対し1名の医師しかいないそうです。夜間の医療は日中と大分違う雰囲気だそうです。病院というより日中の施設のような医療状況かもしれません。夜中は見てはいけない真実が隠れていそうです。

人の燻製

私は、酸素飽和度測定装置です。私は、皮膚を通して血液酸素の飽和度を測定します。患者さんの状態を調べるものです。通常は97%ぐらいです。高地でも96%ぐらいです。呼吸不全になったり、心不全になったりしたときに80%ぐらいまで落ちます。これで私は驚きません。機械ですから。タバコを長年吸うと慢性肺閉塞疾患とよばれる状態になります。私を時々つけて酸素を吸いながら生活をする人もいます。タバコを吸う気持ちは機械にはわかりませんが、タバコを長年吸うと慢性肺閉塞疾患になるとはみんな知っています。現代の社会でタバコの煙で燻されるなんて機械には信じられません。人は燻製になりたいのかしら。

 

オオカミ少年

僕は心電図モニターです。病院の中に入院している患者さんへ端末がつけられます。電波で看護室に情報が飛んできます。看護室では僕が異常を知らせると看護師は患者を見に行きます。心電図モニターは4人以上同時にモニター可能で異常を知らせます。重症患者が多いと心電図モニターを数台、設置することもあります。僕はモニターとして真面目なので熱心に異常を知らせます。あんまりにも異常の知らせが多いが患者は変化ない状態が続くと看護師は僕がオオカミ少年だと思うようになります。本当に異常があるときに看護師が患者のところに駆けつけないなら。。。。時には重症部屋って本当は怖いところです。

思い込み

私は電卓です。今日も経理でお手伝いをしています。事務員さんは電卓でパチパチ、帳簿に鉛筆で何かを書いています。私はみんなが表計算ソフトを使えばいいとおもうのですが?電卓と言ってもキーをあまり叩かれると劣化しますので。。思い込みと習慣が常識と言うけど、今でも電卓が売られているのは嬉しいです。仲間がいるということなので。人間も電卓のように仲間がいることを感謝しているのでしょうか?