透析の現場は機械からすると体育館に様々な人のるつぼ。

透析患者さんには、おとなしい認知症の人、普通の人わがままな人、社会に貢献している社会人、何を言っても聞いてくれない人、認知症で暴れてる人、このような人達で大部屋のような、透析室で透析医療は行われています。
どうしてもこのような体育館のような所での医療において問題になるのは効率化という点になります。
私の機械につなぐ患者のシャント部分、この穿刺が困難な人が数人いると透析医療は段取りが悪くなることを余儀なくされます。穿刺困難な患者さんは、場合によっては一時間透析をスタートさせられません。
また場合によってはその人の透析ができず、後日、再診に来ていただく場合もあります。
透析医療において二ー三人このような透析開始が困難な患者さんセットの困難な患者さんがおられた場合、透析室の雰囲気はやや悪くなっていきます。
その日の対応でシャントが使用できない場合、動脈から直接血管に穿刺したり静脈カテーテルを留置したりします、静脈カテーテルは鼠蹊部や首の辺から挿入します。
20年ほど前、糖尿病の患者さんは出来るだけ透析医療を受けられないように医師は苦心していました。その当時、透析量は今より高価であり、なおかつその合併症に対して対応する医療水準が乏しかったからだと考えられます。
今のように高齢者及び合併症だらけの患者を診察するという環境は考えられなかったわけです。なので、糖尿病合併者は透析導入をできるだけしないように、糖尿病科の先生は頑張っていました。糖尿病によって腎不全となった患者は透析を導入せずになくなりました。
現在においては約半数の透析患者さんが、糖尿病が原因で腎不全となり透析を導入されています。いかに透析患者が合併症(糖尿病など)をともなっていてしまったか推察されると思います。